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不倫と家族の絆 [家庭教育・家族の絆]

不倫と家族の絆

デンマンさん、また不倫を取り上げるんですの?

いけませんか?

不倫はそれほど悪いものでしょうか?

レンゲさんは不倫を日本中に広めたいのですか?

いいえ。広めるほど良いことだとは思っていませんわ。

と言うことわあああ~、レンゲさんは不倫が悪い事だとは思っていないんですか?

悪い事だとは思いませんわ、でも、良い事だとも思っていません。。。

良い事ではないと言うことは、悪い事だと言うことになりませんか?

いいえ、そうではありません。良い事でもないし悪い事でもない。つまり、デンマンさんが眼の敵にする程悪い事ではないと言うことですわ。

目くじらを立てるような事ではないと言うのですか?

そうです。デンマンさんだっておっしゃったじゃありませんか?不倫は無くならないものだと。。。だから、『ボヴァリー夫人』が世界の名作になりえるのだと。。。

確かにねぇ、不倫は人間の永遠の課題でしょうねえ。でも、だからと言って不倫を肯定する事は問題があると思いますよ。

どうしてですの?肯定しようが否定しようが不倫はあり続けるのでしょう?

そうかもしれません。僕が言うのは不倫を肯定する態度が問題を生むと言っているんですよ。

どういうことですの?

不倫によってできる子供のことを考えた事がありますか?

だから、子供ができないように不倫すればいいじゃありませんか?

レンゲさん、そのように簡単に言いますけれどねぇ、夫婦でも避妊するつもりでいて、子供ができてしまう事って良くあることなんですよ。

失敗ですわね。

そうですよ。人間は完璧ではないんですからね、誰だって失敗するんですよ。失敗しても夫婦なら、できた子供は育てればよい事だから切実な問題に発展する事は無いですよねぇ。家族の一員が増えるという事ですから。。。でも、不倫では事情はきわめて複雑になりますよね。

どういうことですか?

まず、失敗して生まれ出て来た子供は私生児という事になりますよね。子供がかわいそうだと思いませんか?スタートラインから私生児というレッテルを貼られてしまうんですよ。しかも、本人の落ち度ではないんですよ。生まれてくる子供に何の罪も無い。悪いのは不倫して子供を作ってしまった愚かな親たちですよ。崩壊した家庭に生まれた子も同じようなものですよ。スタートラインからハンディーを背負わされている。

でも、崩壊した家庭がすべて不倫の副産物というわけではないでしょう?

確かにそうですよ。ただ僕は不倫でできた子供も、崩壊した家庭で育った子供も、どちらも愚かな人間が生み出した招かれざる副産物だと言いたいんですよ。そのようにして生み出された子供が可哀想ですよ。そして、レンゲさん、あなたもそのような子供として育てられたんですよ。でしょう?あなた自身が認めていることですからね。

ええ、そうです。

僕はね、家族の絆が希薄になっていることがこういう問題の根源にあると思っているんですよ。ところで、レンゲさんはNHKの『プロジェクトX』を見ている?

あたしは民放べったりなんですよゥ。NHKはお堅い感じがあって見る気になれないんです。ほとんど見ていません。

9月29日に放送された『不屈の町工場 走れ魂のバイク』という番組は“家族の絆”という事を考えさせてくれる実に良い番組でしたよ。

具体的にはどのような内容なんですか?

上の番組へのリンクをクリックして読めば荒筋が分かります。家族でやっている町工場が作るオートバイが大企業に対抗して世界のオートレースで優勝する。そういう番組を製作する過程で、現代で最も欠けている“家族の絆”を見る人に強烈に訴えていましたよ。実に感動を誘う番組でした。僕は見ながら涙が何度かにじんで来ましたよ。

それほど現在の日本には家族の絆が無いとデンマンさんはおっしゃるのですか?

そうですよ。先日のニュースにもありました。事件は4年前に起こったのだけれど、つい最近、残忍な殺害を企てた40代の内縁関係のカップルに死刑の判決が下りましたよ。

どういう事件でしたの?

女性の家族6人と男の友人1人をこのカップルは殺害したんです。その殺し方が常識では考えられないような凄惨なものですよ。本当にショッキングな事件でした。感電死させた死体を切り刻んで鍋で煮て、それをミキサーに入れジュースにしてから捨てる。死体なき完全犯罪を行なおうとしたんですよ。このような残酷で猟奇的な発想は家族の絆で固く結ばれていたら、とても考え付かないものですよ。この事件など氷山の一角だと思いますね。

そうでしょうか?

そうでしょうかって、レンゲさんは8月31日にバンクーバーから日本に戻って、ほぼ毎日のように常識では考えられないような嫌な殺人事件をニュースで見ていたでしょう?

でも、デンマンさんがおっしゃるほど強烈な記憶として残っていません。

それはねぇ、レンゲさんが日本に長いこと暮らしていたので、残忍な事件や凄惨な事件、常識では考えられないような事件に慣れっこになってしまったんですよ。日本では残酷な事件や理解に苦しむ事件が頻繁に起こるので、レンゲさんの感覚が鈍感になってしまっているんですよ。2ヶ月近くバンクーバーで過ごして日本に戻ってきてそう感じませんか?

確かに言われてみればそのような事も思い当たりますが。。。

レンゲさん、もう少し新鮮な目で事件を見たらどうですか?感電死させた死体を切り刻んで鍋で煮て、それをミキサーに入れジュースにしてから捨てる。こういうことは正常な神経を持っている人間にはできない事ですよ。そう思いませんか?

ええ、そう思いますわ。

残忍な事件や、凄惨な事件、常識では考えられないような事件が日本では多すぎるのですよ。カナダからやって来て3週間も居れば、嫌な事件がこれでもか!これでもか!と目に入ってくるので、僕は実に嫌な気分になってきますよ。レンゲさんは、そんな気分にならないの?

いいえ、ぜんぜん。。。

そうですかねえええ?僕の受け止め方が過敏すぎるのでしょうかねええ。。。。?

それはそうと、デンマンさんはNHKの番組を良くご覧になるようですけれど、最近のNHKって、評判が悪いんですよォ~。知ってますかあ?

確かにねぇ、不祥事が頻繁に起こったからね~。チーフプロデューサーが制作費を不正流用するとか、NHKへの自民党幹部の政治関与の問題とか、いろいろあったようですね。

それが原因で受信料を払わない人がかなり居るのですよ。

レンゲさんは?

ふふふ。。。あたしも払っていません。もともとNHKの番組を見ていないし、たび重なる不祥事に対する抗議のつもりで払っていません。デンマンさんは?

僕はテレビを持ってないから払ってませんよ。でも、僕のワイフはテレビを持っているし、良くNHKの番組を見るから払っていますよ。確かにね、不祥事を起こした事は悪いに違いない。でも、僕がNHKの番組を見る限り、現場の製作者の良識を感じますよ。欧米のテレビ局と比較してもNHKは良い番組をたくさん作っていますよ。

どういう番組をデンマンさんは見ているのですか?

『その時歴史は動いた』、『鶴瓶の家族に乾杯』、『課外授業』、『新日本紀行』、『人間ドキュメント』、『ご近所の底力』、。。。思いつくままに書いてもすぐにこれだけの番組をあげる事ができますよ。特にね『その時歴史が動いた』を見ていると、政治家はこうあるべきだ!と現在のふがいない政治家を見て、番組製作者が日本を良くしたいために政治家や国民に向かって“政治はこうあるべきじゃないか!”と、番組の名前と内容を借りて情報を発信しているような気がしますよ。

そうなんですか?

僕が番組のプロドューサーなら、おそらく同じような趣旨で番組を作るだろうと思いますよ。番組を見てもらうことで“病んでいる日本”を良くしてゆきたいと思うでしょうね。僕がプロドューサーならそういう番組を作りますよ。

デンマンさんが挙げた番組には、そういうメッセージが込められていると見ているわけですか?

そうですよ。ところが現在、国会議事堂に巣くっている政治屋には全くそのようなメッセージが届いていないんだよね。全く嘆かわしいとしか言いようがないよ。すべての国会議員が『その時歴史は動いた』を毎週見たら、日本はもっと良い国になると僕は信じますよ。

マジですか?

もちろんですよ。冗談なんかじゃありません。ところで、レンゲさんは家族の絆についてどう思っているの?

デンマンさんから、近頃の日本の家族の絆が希薄になっていると言われると、そのようにも感じます。あたしには妹が二人居ますが、特に仲が良かったわけではありません。姉妹らしく話ができるようになったのは大人になってからのことです。両親とは、もう長いこと絶交状態です。

お母さんとは6年近くも会ってないんだよねぇ?

そうなんです。

僕が子供の頃にはね、テレビで“パパは何でも知っている”というアメリカの番組を放送していたんだよ。そのようなアメリカ製の番組がたくさんあった。最近、韓流ブームでどの局も韓国のドラマをテレビでやっているけれど、僕が子供の頃はアメリカのテレビ番組を民放がたくさん流していたんだ。僕がアメリカ文化にかぶれたのはアメリカのテレビ番組を見ていたことがかなり影響していたようだ。“家族の絆”という事でもその影響を受けたような気がする。

例えば、どういう風にですか?

僕が子供の頃には“地震、カミナリ、火事、オヤジ”という標語のようなものがあった。つまり、怖いモノがこの順に並んでいたわけですよ。オヤジはとても怖かった。ところがアメリカのホームドラマに登場する父親は概して物分りの良い父親として描かれていましたよ。怖いオヤジがダサい親父ということになり、物分りの良い友達みたいな父親がナウい感じの父親になったのは、どうやらアメリカのホームドラマの影響じゃないかと思いますね。

アメリカ志向でしょうか?

戦後日本の宿命のようなものでしょうね。ただし、決定的な違いを僕は感じますよ。

それは一体何ですか?

家庭教育ということですよ。日本では生活する事に追われて、父親が家庭教育をやるなんていう心の余裕が無いですよね。残業しない父親なんて居ませんよ。日本では子供と一緒に過ごす時間は極めて少ない。

アメリカでは多いのですか?

北米には夏時間があるからね。もと元は戦争中、エネルギー節約のために始められたのだけれど、これが定着している。北米では残業しない事が普通だから、夕食が済んでから、夏は10時頃までお日様が出ている。だから、子供と一緒にスポーツしたり屋外で過ごすことが結構多い。つまり、自然と家庭教育をする時間が持てるというわけ。

でも。日本ではお母さんとは比較的長い時間一緒に居られるでしょう?

共稼ぎでなければね。しかし、日本人のお母さんの最もイケナイ事は、子供を甘やかしてしまう。欧米のお母さんが子供をしつけるのは日本と比べるととても厳しいよ。日本での幼児教育、子供教育はね、欧米と比べると甘やかし教育になっているんですよ。見ていると、犬猫のしつけも欧米は厳しいよ。

そうなんですか?

そうなんですかって、レンゲさん、あなただって僕と一緒にバンクーバーのショッピングモールで見たじゃないですか!

ええ、でも、“そうなんですか?”と言わせているのはデンマンさんじゃないですか?あたしは、こうしてデンマンさんに口調を合わせているだけですわ。

レンゲさん、舞台裏の事は言いっこなしにしましょうねぇ。僕がレンゲさんに言わせたいのは、そのモールの入り口で犬たちが“お座り”をして、そのままの姿勢で飼い主が戻ってくるのをおとなしく待っている事ですよ。犬同士も喧嘩しません。全く躾(しつけ)が行き届いていますよ。モールに行くたびに僕は犬たちのそういう姿を見て感心させられますよ。

デンマンさんは、人間の子供たちに対しても欧米ではそのように家庭教育がしっかりとなされていると言いたいのですか?

そうですよ。少なくともこれまで僕が付き合っていた欧米人の家庭はそういう厳しい躾をしていた家庭が多かったですよ。早い話が、家庭教育のためにテレビを持たない家庭というのを僕は日本では見たことが無いですよ。ところが、バンクーバーだけでも、僕の知っている家庭でテレビのない家というのを僕は結構見ています。テレビを持つことが悪い事だというつもりはありません。家庭教育のために、子供にとって悪い番組を見せたくないという教育方針を実行に移す事がすごいと思いますね。

でも、具体的に子供の躾ってどういうことですか?

例えばねぇ、僕がエドモントンに居た頃に付き合っていたシングルマザーのことを書きますけれどね、この女性はエミリーさん(仮名)といって3人の子持ちでした。長男が5つぐらいでしたよ。

そのエミリーさんは30歳ぐらいの女性ですか?

そうです。

きれいな方だと言いたいのでしょう?

いや、ブスだとか美人だとかは、この場合関係ないんですよ。

でも、デンマンさんが付き合っていた方ですから気になりますわァ。

こんな感じの人でしたよ。

きれいな方ですわ。デンマンさんがお付き合いする人って、どうしてこのようにォきれいな方ばかりなんですの?

これは実物の写真ではありませんよ。プライバシーを守らなければなりませんからねぇ。

あたし、デンマンさんに苦情があるんですの。

苦情? 一体どんな苦情ですかァ?

あたしの写真は、あたしにほとんど似ていませんわ。

もちろんですよ!あなたのプライバシーを守らなければなりませんからね。

でも、デンマンさんがこれまでに載せた写真の中で、あたし自身が一番見劣りがしますよ。

あのねぇ、レンゲさん、僕は外見を問題にしているわけじゃないんですよ。あなたはすばらしい内面を持っている。だから、僕にとってあなたは美しい女性なんですよ。

。。。と言うことわアアア。。。あたしの外見はブスだという事ですかあああ? そうですわねえ~?

僕を睨(にら)み殺すような眼つきをしないでくださいよ!僕はこの記事で、あなたがブスだとか美人だとかを論じるために書き始めたわけじゃないんですよ。ちょっと、わき道にそれているとは思いませんか?だから、僕の記事は長いと苦情を言われるんですよ。

デンマンさんは、なんですかあああ。。。その責任をあたしに擦(なす)り付けるのですかあああ?

いや、そういうわけじゃないですよ。僕は文字だけの長い記事は読んでいて面白くないと思うから、アクセントをつけ読み易くするために、こうしてあなたの写真も貼り付けるわけですよ。

でも、あたしには似ていませんてばあああ!

もちろんですよ。あなたのプライバシーを守るためですよ。

でも、この写真を見るたびに、デンマンさんがあたしのことをブスだと当てつけにしているようで。。。

そういうわけじゃないんですよ。ブスじゃないですよ!あなたは僕にとって美しい人なんですよ。だからねぇ、この辺で本題に戻りませんか?読んでいる人だって、こんな会話をきりもなく読まされるのはあまり面白くないと思いますからね。 ねっ? レンゲさん、機嫌を直してくださいねぇ。

分かりましたわ。デンマンさんがそうおっしゃるなら。。。それで、そのエミリーさんはどんな躾をしていたのですか?

それが驚いたのなんのって。。。

だから、どのような。。。

そう、せかせないでくださいよ。今から言いますからねぇ。その5歳のマイケル君が食事のあとに皿洗いをするんですよ。5歳ですよ。日本では考えられない事でしょう?僕は危ないのじゃないか?と思いましたよ。ナイフなんかがシンクの中に混ざっていますからね。

しかし、5歳の坊やでは流し台にとどかないでしょう?

そうなんですよ。欧米の台所の流しはかなり高いですからね。そのままではとてもマイケル君には皿洗いができないんですよ。

それでどのようにして?

ビール瓶が1ダース入ったプラスチック製のケースがスーパーマーケットなんかにあるでしょう?あれが台所の隅に置いてあってね、それをマイケル君が流しの所に引きずって行き、ケースをひっくり返してその上に乗るんですよ。

そんなことまでして5歳のマイケル君に皿洗いをさせるのですか?ちょっと可哀想ですわ。

そうなんですよ。見かねて“危ないから僕がやりましょう”と申し出たのだけれどね、“それは躾のひとつだからマイケルにやらせているの”と言って僕の申し出を断固として拒絶しましたよ。

エミリーさんの家が特別なのではありませんか?

いや、そういうわけじゃないんですよ。欧米で僕は他の家でも同様な躾を何度か見ています。僕自身の小さい頃や、その当時友達の家に遊びに行った時などに目にした家庭の様子などを振り返ってみて、日本人の家庭では子供が甘やかされていると、僕はしみじみと感じましたよ。

しかし、躾と家庭崩壊とどのような関係があると言うのですか?

つまり、躾を通して社会的な規則や家族の絆を学んでゆくという姿勢ができてゆくと思いますね。マイケル君のような5歳の男の子に日本で皿洗いをさせたら、児童虐待と言われかねないかもしれません。でもね、もし、上の7人を殺害したカップルが幼い頃しっかりした家庭教育を受けていたら、社会的常識や規則、家族の絆を身に着けていたでしょう。だから、あのような無残な殺人をやってのけるような事にはならなかったと僕には思えるんですよ。

そうでしょうか?

じゃあ、もう一つエピソードを。。。僕はエミリーさんと子供たちと一緒に近くのショッピングセンターへ買い物に付きあった事があるんですよ。その時マイケル君がおもちゃの棚のところでプラモデルの飛行機が欲しいと言って駄々をこねたんです。エミリーさんは“前にも同じようなプラモデルを買ったじゃないの?あのプラモデルを途中で投げ出してしまったでしょう?だからこれは駄目よ!まだ、あのプラモデルがあるのだから、これは元の所に返してきなさい” このように言ってエミリーさんは断固として譲らなかったんですよ。

それで。。。?

マイケル君は泣きだしてしまいましたよ。“泣く子と地頭には勝てぬ”という諺が日本にはありますが、エミリーさんは断固としてマイケル君の言う事を無視し続けました。日本人の母親なら、子供が泣いてまで欲しがるのだから、おもちゃを買い与えてしまうかも知れませんよね。しかもショッピングセンターで子供が泣き出して駄々をこねる様子は日本人なら“みっともない”と考えて、そう高くはないおもちゃを買い与えてしまうかも知れません。

それで、どうしたのですか?

エミリーさんは全く取り合わなかったですよ。僕は、マイケル君にかなり同情していました。皿洗いまでしていましたからね。ご褒美に、もう一つぐらいプラモデルを買い与えてもいいのじゃないか?僕は、そう思いましたよ。

デンマンさんはどうなさったのですか?

僕が買ってあげると言い出したところで、エミリーさんが拒絶するのが分かっていましたからね。僕は何も言いませんでしたよ。あとでマイケル君にエミリーさんには内緒で買ってあげるつもりでした。そのことよりも、このあとマイケル君がどのような態度を取るのか?そのことの方に興味がありましたね。

マイケル君はどうしたのですか?

マイケル君もお母さんの性格が全く分からないわけじゃない。ひとしきり泣いていたけれど、お母さんが買ってくれないと分かると、泣き止みましたよ。そうなると、お母さんの機嫌を損ねた事が気になるのですね。マイケル君が駄々をこねたのでエミリーさんは無視し続けましたからね。マイケル君はエミリーさんと少し離れながら、買い物のあとに付いて行きましたよ。エミリーさんも気にならないわけじゃない。時々マイケル君の様子を見ていました。レジに着く頃にはマイケル君は駄々をこねた事を少し反省したらしくて、エミリーさんの手をそっと取って、じっと見上げるんですよ。

エミリーさんは何と言ったのですか?

何も言いませんでした。でも、マイケル君が握った手を離さずに、見上げるマイケル君にちょっぴり笑みを浮かべました。“Mommy, I'm sorry.” マイケル君は小さな声でそう言いました。エミリーさんはそんなマイケル君を見て前よりもやさしい笑みを浮かべたものですよ。僕がハッと思ったのはその次にマイケル君が言った言葉です。“Mommy, I love you.” 日本では、絶対にこのような会話は聞く事ができないですよね。

いいお話ですわァ。“小説的人生”を送っているあたしにはうらやましい限りです。

僕はその時“家庭の絆”を目にしたような気がしましたよ。躾は厳しいだけじゃない。“母親のぬくもり”も充分にマイケル君に伝わっていたんですよね。この厳しさと母親のぬくもりが現在の日本には欠けているのではないか?実の両親と妹夫婦とその子供たちを殺し、死体を切り刻み鍋で煮て、ミキサーにかけてジュースにして捨てる。この死体なき完全犯罪をしようとした43歳の女性は心が壊れているとしか考えられないですよ。実際にこの犯行を考えたのは内縁の夫だったけれど、その夫の言うままに従ったこの女性の心は、決して正常ではなかったでしょう。このようなことが起こらないためにも、日本人はもう一度“家庭の絆”という事を考えてみる必要があるのじゃないか?そうすれば、レンゲさん、あなたが育ったような崩壊した家庭も無くなるような気がするのですよ。ちょっと、言い過ぎましたか?

いいえ、あたしの耳には痛みが残りましたが、デンマンさんの言われた事は理解できますわ。

そうですか。そう言ってもらえると、ちょっと長めに書いた甲斐がありますよ。レンゲさんが、いづれお母さんと仲直りできる事を祈っています。


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