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田中さんは、どうしてノーベル賞がもらえたか? [健全な批判精神]

田中さんは、どうしてノーベル賞がもらえたか?


知っていますか?
田中さんは「あなたは間違っている」、と言えたからです。
あなたには言えますか?

ええっ?別にノーベル賞をもらいたいとは思わない?
でもね、人間として「あなたは間違っている」と、時にははっきりと言うことはとても大切なことですよ!
そう思いませんか?

ところで、あなたはノーベル賞を貰った田中さんのことをどう評価していますか?
結論を言えば、日本史にとって、たいへん意味の深いことを残してくれました。田中さんという人は、非常に謙虚で、どちらかと言えば言葉少なく、人柄も丸みがある感じです。

しかし、この人には『棘(とげ)』があります。
ここのところ、あなたは気づいていますか?
もちろん、この棘はすばらしいトゲなんですよ!

田中さんが偉かったのは業績ではありませんよ!
もちろん業績がくだらないと言っているのではありません。
田中さんが、他の多くの日本人と違っているのは、私が言うところの『棘』を持っていることです。

田中さんが国際的に認められるようになったきっかけを皆さんご存知ですか?
ずいぶんと日本でも報道されたでしょうから、このエピソードについて耳にしたことがあるかもしれません。ある国際発表会にMITの教授が見えて発表したのです。それを聞いた田中さんが、彼の発表した内容に間違いがあることに気がついたわけです。

彼のところへ行って、何と言ったと思いますか?

“You are wrong!”

と言ったのです。
日本で、しかも、公式の場でこんなことを言える人は、ほとんど居ないでしょう! もちろん、これだけのことを言うには、相当な自信がなければ言えません。その自信を田中さんは研究と実験によって持っていたのです。要するに裏づけのある自信だったのです。

田中さんは、当時全く名前の知られていない、しがない会社員でしかなかった。博士号さえ持っていなかったのです。しかし、偉いのは田中さんだけじゃなかった。この相手のMITの教授も偉かった。田中さんの言うことを聞いて、自分の研究室に戻ってから研究内容を確かめて、初めて田中さんの言ったことが確かに正しいということが分かったのです。

日本人どうしでは、このようなことは端(はな)から起こりようがありません。断定すべきではないかもしれません!でも、まず起こらないでしょう!
大学教授と一介の会社員、全く釣り合いが取れません。 この辺の大学の権威、政府の権威については、松本清張さんが口をすっぱくするほど書いていますから、あなたも知っているだろうと思います。 松本さんは、あまりにも日本の権威にタテついたので、死ぬまで文化勲章をもらえませんでした。

日本の権威というのは批判を素直に受け容れません。
この辺のところは、アメリカやカナダとはすごく違っています。

要するに、飛躍して言えば、民主主義というものはそのようなものです。
権威であろうが何であろうが、自信を持って言えることは、相手が誰であろうと自信を持って言う。言うべきものなのです。
。。。と思いますね。

しかし、このことが日本では、なかなか出来ない!
出来ない雰囲気というものが厳然としてある!と、今でも、私には感じられるのでーーす。私は、これまでの海外放浪の経験から、このことは、つくづく勉強させられました。 もちろん、当初、反発を食らう場合もあります。アメリカ、カナダではこのことは当たり前、しかし、ほとんどの場合、誠意を持って相手にしてくれます。これが民主主義であって、しかも表現の自由であって、言論の自由であるわけです。これがないところに技術の進歩はないし、文化と芸術の生まれるはずもない!!

私の言う田中さんの『棘』とは、このようなものです。そしてこれを実行できたがために、田中さんはアメリカ人に認められ、これがノーベル賞をもらえるきっかけになったのです。 国際感覚を身に着けるというのはこういうことなんだと私は信じています。

日本の政府の権威や、大学の権威というのは、このように実に『もろい』ものなのです。 アメリカや、ヨーロッパの『権威』が、ああだ、こうだ、と言うと耳を貸しますが、しがない会社員が言っても、ちっとも相手にしないということが、日本の風土になっています。不審に思う人が居たら、松本清張さんの本を読むことをお勧めします。日本の権威がいかに欺瞞に満ちているものか、ということを理解することが出来ます。

田中さんが日本人の間だけで発表をしたり聞いたりしていたら、一生しがない会社員で終わっていたでしょう。

アメリカも、カナダも、文明的には下り坂です。
つまり、250年の壮年期を終えようとしています。
日本は明治が終わる頃、壮年期を終えました。
司馬遼太郎さんがそう言ってましたが、私も賛成です。

しかし、田中さんのエピソードからも分かるように、まだまだ、アメリカ、カナダには、文化的な活気があって、人間の頭も心も新鮮です。

つまり、くだらない『権威』というものにこだわらずに、ずけずけとものを言うという風土があります。このことを私は言いたいがために、田中さんのエピソードを持ち出しました。

長いこと読んでもらってありがとう!
批判するにはどうしたらよいのか?
もう少し面白おかしく読みたいのならば次のリンクをクリックしてくださいね。

http://barclay.c-f-h.com/renge/tree.php?all=1602


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降龍十八章

民衆主義といいながら、アメリカ社会の実態は日本をはるかに超えた全体主義国家なんですよね。9・11事件のとき、イラク人生徒がいじめられても、先生は生徒をまもれないんです。昔の村社会のようによってたかって、いじめるんです。人権なんてないんですよ。日本の本音と建前とおなじで、異民族国家アメリカではあくまで、人権・民主主義なんてただのタテマエなんです。実際にはないから、平等・個性を歌い上げるわけです。日本はその逆。実は日本人って本性は身勝手なんです。だから、団結・和の精神とか強調されてきたんですね。
by 降龍十八章 (2005-07-06 12:42) 

denman

降龍十八掌さん、コメントありがとうございました。僕は意味のあるコメントをもらうことが極めて少ないんですよ!「毒舌バークレー」と言われて2ちゃんねるに僕のスレッドが立つほどですからね。もちろん痛くも痒くもないんですよ。ただ、あの2ちゃんねるの連中は「匿名」をいいことに無責任な事を言いたい放題言って、ちょっと形勢が悪くなると、捨て台詞を吐き捨てて消えてしまいますからね。つまり、愚劣で卑怯な連中が多いんですよ!

だから、降龍十八掌さんのように堂々とコメントを書いてもらえると僕はとてもうれしいんですよ。しかも、NICE!までもらったんですから、感謝しています。僕にとって、2つ目のNICE !です。(*^_^*)キャハハハ。。。

ところで、降龍十八掌さんのご意見を大変興味深く読ませてもらいました。
ここで議論するつもりはないのですが、感謝の気持ちを込めて僕の感想を述べさせてもらいます。降龍十八掌さんの文章を読んで感じたことは、あなたはアメリカで3年以上生活した経験がないのではないか?

もし3年以上生活したことがあるのなら、僕とは極めて変わった体験をしてこられたのではないか?そう言う印象を持ちました。「アメリカ社会の実態は日本をはるかに超え た全体主義国家なんですよね。」僕はアメリカでもカナダでも、自分の生活体験を通して一度として全体主義を感じたことがありません。

「イラク人生徒 がいじめられても、先生は生徒をまもれないんです。昔の村社会の ようによってたかって、いじめるんです。」このことについては、僕は口伝に聞いたことがありますよ。もちろん目にしたことはありません。カナダでは、そのようなことが起こったとは聞いたことがありません。

「異民族国家アメリカではあくまで 、人権・民主主義なんてただのタテマエなんです。実際にはないか ら、平等・個性を歌い上げるわけです。」このように降龍十八掌さんが書く事自体に、アメリカで3年以上生活したことがない事を僕は感じるんですよ。つまり、具体的なエピソードを書かずに観念的に結論を下すようなところを見てしまうんです。

もちろん、このようなコメントに具体的なエピソードなんて書けないから、どうしても観念的にならざるを得ないですよね。だから、降龍十八掌さんの文章を基にして批判めいたことは書けません。僕の感想ということで聞き流してください。

いづれにしても、僕の「アメリカ文明論」は降龍十八掌さんとは、かなり違うという事を感じました。恐らく、あなたと僕は随分と異なる経験を持っているはずですよ。

「異民族国家アメリカではあくまで 、人権・民主主義なんてただのタテマエなんです。実際にはないか ら、平等・個性を歌い上げるわけです。」こういう時期が確かにありましたよ!ケネディー大統領が暗殺される頃はそうでした。実際にはあって、ないようなものでしたね。ところが、マーティン・ルサー・キング牧師が暗殺されてからはかなり様子が変わってきましたよね。現在、キング牧師デーができて、この日はアメリカ国民の休日になっています。変われば変わるものです!1960年代なら、誰が一体、黒人をたたえる休日など考え付いたでしょうか?

僕自身はアメリカとカナダで暮らしてみて、日本と比べるとき、平等・個性を非常に強く感じました。仕事の上でも、個人的な付き合いでも平等・個性を強く感じたものです。僕が日本で暮らしにくいと感じるのは、この平等個性がないからですよ。アメリカでは社長であれ、専務であれ、YOUですみますからね。中小企業なら、名前で呼び合いますよ。社長に対して、ジョン、テッド、。。。と言いますよ。日本では考えられませんよね。

「実は日本人 って本性は身勝手なんです。だから、団結・和の精神とか強調され てきたんですね。」これはその通りですよ!年金をごまかした政治家を見てくださいよ!身勝手そのものですよ!あれがアメリカで起きたら、政治家としての生命は終わりです!ニクソンのように辞職させられるか、カリフォルニアの前の州知事のようにリコールされて辞めさせられますよ!

ところが、日本ではどうか?年金をごまかした悪徳政治家のほとんどがいまだに恥も外聞もなく国会議事堂の中をうろついてますよ!先進国の中で、こんな馬鹿な国は恐らく他にないでしょう。降龍十八掌さん、あなたはどう思いますか?

もし時間があったら、『少しでも日本を良くしたいと思う人の掲示板』を見てください。http://barclay.c-f-h.com/treejp/tree.php
とにかく、コメントありがとうございました。
NICE! をありがたく頂戴しました。サンキューベリーマッチです。
これからもよろしく!

僕はとにかく、言いたいことは言いますので、あまり気になさらないでください。
長い間アメリカ、カナダで生活してくると、どうしてもこのようになりますね。。。。と思います。ちょっとは反省するときもありますが。。。(≧Д≦)ノ彡
by denman (2005-07-06 14:43) 

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