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不倫馬鹿にならないでくださいね。 [恋愛・失恋・不倫]

不倫馬鹿にならないでくださいね。


僕は日本の9月がこんなに暑いとは思わなかったよ。

でも、デンマンさんは20年ほど日本で暮らしていたんでしょう?

そうなんだけれど、日本の夏をしばらく体験していなかったんだよ。今は、もう9月でしょう。だからね、残暑もこれほどとは思わなかった。。。

今年は例年より残暑が厳しいようですよ。

確かにそうだよね。あなたも知っての通りバンクーバーを飛び立ったときにはもう秋だったんだからね。

だから、あたしは、もうしばらくバンクーバーにとどまりたかったんですよ。このような残暑はごめんでしたから。。。そしたら、デンマンさんが無理やりあたしを日本へ連れ戻してしまったんですよ。んも~!

仕方ないでしょう。僕は初めからこの予定だったんだから。。。あなたが勝手に航空券をキャンセルしてバンクーバーに居座わろうとしたんですよ。

でも、あたしを連れ戻すことはなかったんですよ。デンマンさん、この残暑はその罰ですよ。

しかし、僕が連れ戻さなければ、あなたは、ずっとバンクーバーに居座るつもりだったんでしょう?

分かりますか?ウヒヒヒヒ。。。

ウヒヒじゃないよ!そうなっては困るからね。僕だって必死だったんですよ。

ところで日本に着いてどう感じましたか?

相変わらず、ひどいニュースが連続してありましたよ。

そうですか?

そうですか?って、あなただってテレビニュースを見たでしょう?

見ましたけれど、特に珍しいニュースなんてありませんでしたよ。

ありましたよ。あなた、すっかり鈍感になってしまったんじゃないの?本当に一億日本国民が鈍感になってしまったようですよね。

確かに、あたしは鈍感になってしまったかもしれませんが、だからといって日本人1億3千万人すべてが鈍感になったわけではありませんよ。ところで、そのひどいニュースって、どんな事件でした?

2歳の男の子と1歳の女の子が焼け死んでしまったんですよ。

そうでしたか?

そうでしたかって、あなただって見たでしょう?

ええ、でも、それほど珍しいニュースではありませんでしたよ。

何を言ってんですか!珍しいと言うより、あまりにもひどいニュースですよ。

どういうところがですか?

この焼け死んだ子供の親が何をしていたと思いますか?

パチンコでしょう?

そうですよ。こんな無責任な親が世界のどこに居ますか?この無責任な両親は二人の幼児をアパートに残したままパチンコをしていたんですよ。どうして火が出たか、その原因はニュースでは言ってませんでしたよ。でも、とにかく両親の留守中に火事になってしまった。それで2歳と1歳の子供は焼け死んでしまった。

そういうのって、日本では結構多いですよ。

結構多いですよって。。。これは異常ですよ!僕はカナダでこのような事件を聞いたことも目にしたこともないですよ。大体、子供だけを家に残して遊びに行く親なんて居ませんよ。とにかく18年バンクーバーに居ますけれどね、こういうひどい話を聞いたことがありませんよ。

でも、日本では、こういう事件は結構多いですよ。これまでにも、毎年のようにこういう事件はありましたよ。

だから、日本はどっか狂ってしまったと僕は言っているんですよ。

そうでしょうか?

そうでしょうかって、あなたは異常だとは思わないんですか?

あたしも、初めてこのような事件を耳にした時にはそう思いました。でも、今では珍しくもなんともないですよ。

だから、僕は言うんですよ、日本人1億3千万が鈍感になってしまっているとね。

あたしは確かに鈍感になっているかもしれません。でも、あたしのことをすべての日本人に当てはめるのは行き過ぎですよ。

分かりましたよ。じゃあね、次のニュースをあなたはどのように感じますか?これもつい2,3日前に起こった事件ですよ。35歳の二人の子持ち(12歳の長男と10歳の長女)の女と、29歳の男(3歳幼児の父親)が一緒に暮らしていたんです。

つまり、同棲していたわけですね。

そうですよ。この12歳の男の子のしつけのことで、この男女は口論になってしまった。それがエスカレートして、男は暴力を振るい、子供たちの見ている前で女を30ぐらい殴ったらしい。女も逆上してかなり険悪な状態になった。“それほど言うなら俺を殺せ”と男が言った。売り言葉に買い言葉。女は頭にきて果物ナイフで男の胸を突き刺した。返り血を浴びた女の形相はすさまじかったという。病院に運ばれたけれど、男は命を落とした。

デンマンさん、そういう事件もあまり珍しいことではありませんよ。

異常ですよ!子供の見ている前でボクシングのような喧嘩をする親はカナダには居ませんよ!子供の家庭教育ということは僕の知っている限りカナダ人の両親はかなり気を使います。だから、家庭教育のためにテレビを持っていないという家庭もかなりあります。実際、僕はカナダではテレビを買ったことがありません。テレビを持っていない家なんて日本では考えられないことでしょう?

でしょうねぇ。

家庭教育を重視するカナダ人には、上のような事件がなかなか理解できませんよ。僕だって、そうなんだから。。。

でも、それって、日本ではあまり珍しくもない事件ですよ。

だから,日本はどこか狂ってしまっているんですよ!日本へやってきて、今日でまだ4日目ですよ。それなのにカナダ人が理解に苦しむような事件が2件も起きている。あなたは、別に驚いた様子も見せない。

だって、そのような事件は珍しくないんですよ。

あなたのそのような反応が少し異常ですよ。

でも、あたしのように感じる人は結構多いと思いますよ。

だから、僕は日本がどこか狂ってしまっていると言うんですよ。

そうでしょうか?

そうですよ!あなたが不倫志向だということにも関係があるんですよ。

矛先があたしに向いてきたようですわね。。。

あなたは、これまでに一度として結婚したいと言ったことがありませんよね。

そうです。あたしは、あまり結婚にこだわっていませんから。。。

その通りですよ。つまり、結婚するということは家庭を築くという気持ちがありますよね。でも、あなたの場合には不倫願望はあるけれども、家庭を築くという願望はない。すっかり脱落しているんですよ。

だって、あたしの不幸の原因は愛に恵まれなかった家庭にありましたから。。。。

そうなんですよね。あなたには愛に恵まれた家庭を築くという自信がないんでしょうね。

いけませんか?

いけないとは僕は言いませんよ。でも、少し考えなければならないことがあると思いますね。結婚したくないけれど愛し合いたい。そのようにして子供ができて同棲を始める。家庭を築くという気持ちは初めからないから、家庭教育のことなど端(はな)から頭にない。だから、上のような悲惨な事件や事故が起こる。

そうでしょうか?

そうですよ。家庭教育のことを考えている大人なら、子供の前でボクシングのような“夫婦喧嘩”はしないものですよ。家庭教育を考えるような人ならば、幼い子供を残してパチンコに行くようなこともしないはずですよ。

デンマンさんは、あたしも同じような事件を引き起こすと言いたいのですか?

“転ばぬ先の杖”という諺もありますからね。家庭を持つというしっかりした考えがもてない限り“愛の正体”を見つけることができないかも知れませんよ。

そうでしょうか?

まあ、ちょっと考えてみてください。そのうちまた、そのことについて話しましょうね。


レンゲさんの不倫願望については次のリンクをクリックして読んでください。

『不倫の悦びと苦悩』
http://barclay.worldfreeweb.com/renge/tree.php?all=211


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